【完】CHESS-WHITE or BLACK-(誤字脱字加筆修正中P194まで修正完了済)





ベッドのそばまで歩いてきた智菜


「莉琉?」


私の頭に触れた智菜の手


「うぇっ、ひっく、ちなぁ……っ!」


私は起き上がって智菜に抱きつく


一瞬驚いていたけど
すぐに私の背中に手を回した智菜


「…どうしたの?」


安心させるように
背中をぽんぽんっと軽く叩かれる


「わ、たしは…みんなの邪魔じゃ、ない?」


ポツリポツリ私は話し出した


「…仲間の手を借りないと
何も出来ない自分がいやになって…」


「莉琉、それは違うよ」


私の言葉を否定する智菜


「ど、こが?全てほんと、うのことじゃ、ん!」


「違うよ、莉琉。なんでそんなこと思うの?
莉琉は弱くない。一人でできない?
そんなのはただの莉琉の思い込みでしょ。
誰一人そんなこと思ってないっ!」


智菜が私の体を離して顔を見る


「莉琉はみんなの光なんだよ?!
その光がそんなこと言ってたら
翠蓮の皆はどう思うの?!
莉琉に憧れて入った子達もいるんだよ?!
それに渉の気持ちも忘れたわけ?!」


『俺、莉琉さんに憧れてるんです!』


『莉琉さんは本当に強いですね!
俺、本当に尊敬してます!』


『莉琉さん!俺、ずっと待ってます!』


『莉琉さん、俺は強いですか?』


渉の言葉が頭の中を通っていった


「………」


私は俯いてまた涙を流す


私の事をこんなにも
信じてくれてる人を忘れてたなんて……


「……ごめんね、智菜。私が間違ってたよ」


私の顔を見てか満足したような顔をする智菜


「うん。それでこそ莉琉だよ!」


ーギューっ!


力強く私を抱きしめた智菜


私は笑って智菜の背中に手を回した
















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