ひと夏の救い
そして結局6年生になっても同じ学校で在学し続けていたの。
流石にあの子と私のクラスは端から端に離されていたけれど、だからといって絶対に会わないままではいられない。
愛想の無い私、果ては人気者の彼女。
その影響は少なからず私のクラスにまで及んで、今までされていたようなことが頻度低く起こるようになるだけだった。
全くの偶然だけれど両親の都合により中学校から違う地域に移ることになって、情けないことにほっとした私がいた。
怖かったのか。寂しかったのか。今考えてみても分からないけれど、確かに私はあの学校であの地域でこれからも過ごしていくということに抵抗を感じていたようだと、その時初めて分かった。
そういえばどうでもことだ良いけれどあの時私に告白してくれた彼、先生から私のいじめについて聞かれた時には私から言い寄られていきなり告白もされて困っただとかと言ってあの子に加担し、その後付き合うことになったらしい。風の噂ですぐ別れたとも聞いたけれど…まあ、本当にどうでもいいことだ。
そしてこの学校にやって来た。昔いた所だったことに気づいた時はなんの偶然かと少し驚いたけれど、だから何だと思ってすぐに頭から消えた。