ひと夏の救い

一人目は、サッカー部に入っているらしい木下誠(きのしたまこと)。

幼稚園の頃からクラブに入ってて、結構上手いらしい。

好奇心旺盛なのか、凄い質問攻めされた。

この人が一番疲れたかも…はぁ。

真性の天然なのか何なのか嫌味も通じない。

ていうか、気付いてない。

脳筋とはこういう人の事を言うのかも。



二人目は、美術部に入部している奈良坂岬(ならさかみさき)。

いつも眠そうで、
実際紹介されている間も眠い眠いと言っていた。

私より身長が低くて何かふわふわしてる。

マスコットみたいだなと思った。

忘れっぽい人みたいで、何回も名前を言い直させられた。

別に覚えなくても良いんだけど…はぁ。


三人目は、生徒会役員を狙っているらしい、
隣のクラスの学級委員長の東雲穂積(しののめほづみ)。

私とキャラが被ってる。つまり眼鏡してる。

落ち着いている大人な人。

かと思いきや私の態度を駄目だしされた。

そんなんじゃ友達が出来ないぞって。

いや、私の親なの。

冷たい印象を裏切る面倒見の良さが何とも言えなかった。

でも、聞く分には結構本気で心配しているみたい。

…心配なんかして貰わなくて良いんだけど。はぁ…


これぞ類は友を呼ぶ、ね。
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