パンジーの花
一歩目

出会う



桜が咲く。花の香りが鼻につく。
校舎の前では、在校生たちが集まり、
自分たちのクラスを確認している。
"ねえ、どこのクラス?"
"あー、離れちゃったね"
そんな話し声が耳に入ってくる中、
私も大きく足を踏み出した。

「ねー、ユリはどこのクラスだった?」
「あ、おはよーナツキ」

右を向けば大事な親友がそこにいて、挨拶を交わすと楽しそくに、ニコニコ笑う。張り出されたクラス表を見て、私の名前を探す。

2年A組 白川ユリ

気づけば私も高校二年生になった。
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