パンジーの花
思ったより時間がかかってしまい、おまたせ。と小走りでナオトくんと柴田くんと元へと走った。周りを見るとナツキが来ていない。
「あれ?ナツキは?」
「それがナツキ、まだこないんだよねー」
何してんだろ。という柴田くんの不安そうな声に私も緊張する。とりあえず電話してみるね。と伝えてスマートフォンから前田ナツキの連絡先を探す。
電話をかけるとナツキはすぐ出て、"ごめん!絡まれた!"と言うものだから、私は不安になる。
「絡まれた!?いまどこ!?」
そう私が聞いた瞬間に、柴田くんが私のスマートフォンを手の中に取り、慌てた様子で走り去って行った。