パンジーの花

私はナオトくんの話を聞いて、そうなんだ。しか言えなくてちっとも応援なんてできなかった。私って最悪な女だ。
ファミリーレストランを出たら、雨が降っていて、ナオトくんの送ってく。という声を無視して、大丈夫。と呟いて家まで走った。
ザアザア降る雨が私の心を表してるみたいだった。雨に紛らわせて、私は静かに泣いた。
そっか、私、ナオトくんのことが好きだったんだ。
今更気づいって、何にもなりやしないのに。
声にも鳴らない叫びを吠える。


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