パンジーの花
玄関を出れば悲しそうな顔をしたナオトくんが居た。なんで、家しってるの。そう問えば、ナツキから聞いたと。
とりあえず、公園に行こう。そう言うナオトくんの手を取られ、一緒に夜道を歩いた。
公園へついて、ベンチに腰を掛ける。ナオトくんは、ナツキから全部聞いた。と言った。私は目を開いて、ナツキに何故という感情が渦巻く。それを見たナオトくんが、口を開く。
「ナツキはお前を思っていったんだ。最初、ナツキにビンタされて意味わかんねーてなったけどな。」
ナツキは、私のためにナオトくんに言ってくれたんだ。俺、お前を傷つける予定じゃなかった。そう言って、ナオトくんは顔を伏せた。
「ナオトくんは、悪くないよ。私が、最低なの。」
「ちげぇよ。」
ナオトくんはベンチから立って、私の前に立つ。一年の話しただろ。そう言うナオトくんの目を見て、また泣きそうになる。
「俺に絆創膏くれたの、ユリなんだよ。」
私は目をまた大きく開いて、泣きながら、違うよ。そんな記憶ないよ。そう告げた。
「お前は覚えてないかもしれないけど、俺は覚えてる。」