パンジーの花

また今日も、重い足取りで教室に向かう。ナツキは"慣れろ。怖くない。気合いだ。"なんて言うけど、私は胃潰瘍になりそうなくらい、怖い。
今日から授業が始まるが、瀬川くんは授業中はサボっていただきたい。なんて思ってしまうのだ。
しかし、瀬川くんは出席だけ確認したら速い足取りで、何処かへ行ってしまった。それからも授業には戻ってこなかった。
「ナツキ、私は生きれた。」
「なに、バカいってんの。」

お昼、一緒に食べようとナツキが後ろの、瀬川くんの席にきた。私は止めたのだけど、ナツキは怖くないらしい。

「おい、そこ俺の席なんだけど。」


< 5 / 57 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop