雨の日の太陽
六花が二人のやり取りを見ながらぼーっとそんなことを考えていると、
「おい、そこの二年」
「ん? あ、はい、なんですか?」
「お前、妹に妙なことしたらブッ飛ばすからな」
「はあ…」
「チッ」
六花が気の抜けた返事をすると月は舌打ちをして去っていったのだった。
「んー、思い出してみるとやっぱり二人は兄妹だな。
どことなく似てる」
「ヤメロ、兄貴と一緒にするなよ」
「なんでそんなに嫌ってるんだ?」
「過保護は嫌いだ」
「いいじゃん、大事にされてて」
「ふんっ」
天は腕を組んで顔を背けてしまった。
(照れ隠し……)
天の珍しい行動に顔がニヤけそうになったが、顔の筋肉を総動員して堪える。