雨の日の太陽
雨の日の告白
次の日
この日は雲が点々とあり、空が覗いているにも関わらず、突然強い雨が降ったり止んだりしている。
いわゆる天気雨、狐の嫁入りだと思われた。
この日、六花は午前の授業を上の空で受けていた。
普段から上の空だが、今日はそれ以上だった。
そして昼休み。
六花は授業が終わるなり机に突っ伏した。
(ヤバイヤバイヤバイヤバイ!
もう昼休みになっちまった!)
心臓はバクバクとなり、口の中がカラカラだ。
六花は水筒のお茶を一口くちに含み立ち上がる。
「よしっ!」
教室を出て屋上へ行く階段の前に立つ。周りには人は誰もいない。
教室や食堂に行っているのだろう。
六花は戦に向かう侍の気持ちで、階段を一歩一歩進んでいく。
「ハァーー」
階段を上るだけで精神力を消費する。
今、外は雨がやんでいるので天はドアの向こうにいるらしい。
見覚えのある人影がガラス越しに見えた。
六花は腹を括ってドアノブに手を掛けて開いた。