ふたりぼっちで恋をしよう。
僕らは兄妹
春麗らかな日曜日。
僕は、まだ重たい瞼を擦りながら、夢で見た過去のことを思いだしていた。
確かあの日も、こんな暖かい日差しが振りそそぐ休日だったと思う。
そう、今日は彼女と僕がはじめて出会った日。
めぐるが僕の妹になった日。
昭島めぐるが佐伯めぐるに変わったのは今から6年前のこと。
寒い寒い冬の日に彼女の両親が不慮の事故で亡くなったのがきっかけだった。
最初は親戚に引き取られためぐるだったけど、たらい回しにされてるのを知った僕の両親が養子として引き取ったらしい。
ちなみに僕の両親とめぐるの両親は昔馴染みの仲だそうで。
めぐるのことを本当の娘同然に思っている。
でも、それが僕にとって大きな重荷になっているなんてきっと誰も知らない。
知らない…。