ふたりぼっちで恋をしよう。



「はやく支度しないと置いてくよ?」
「ちょ、待ってって…」
「あと三分ね」


三分て…。


短い猶予を言い残してめぐるは黙る。


僕はその猶予に間に合うよう急いで着替えて鏡を見た。


とりあえず顔洗わないとな。


まだ眠たげな表情の自分を見つめて、単純にそんなことを思いながら、僕はドアを開けた。


「待たせた罰はちゃんと受けてね」


にやっと笑いながらそんなことを言うめぐる。


僕はその時、152cmしかないはずの彼女が脅威に思えた。


今回は何を強請られるんだろう。


サイフにいくらあったかな…。


< 3 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop