ふたりぼっちで恋をしよう。
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「しずのせいで結局お昼になっちゃったじゃん」
「ごめんごめん、次から気をつけるから許してよ?」
家を出るときからずっと機嫌が悪いめぐるを、なんとかなだめようと喫茶店に入ったけど、どうやら効果はなかったらしい。
それを示すように、めぐるは今も仏頂面で頬ずえをついている。
いつもはケロッと元に戻るんだけどな。
うまくいかないや。
オレンジジュースのつがれたグラスに刺さったストローを回しながら、視線をテーブルに落としているめぐる。
ぶっちゃけほんとにめんどくさい。
「…なんでそんなに怒ってんだよ」
空気の悪さからついつい口から溢れた不満の言葉。
その言葉を聞いためぐるは、僕をキツく睨みつけると、勢い良く僕のスネを蹴りあげた。