赤ずきんと寂しがり狼
「…落ち着きました?」
やっと体が落ち着いてきた時に咳が止まったのに気づいて心配して声をかけてくれた。
「あ…うん、もう大丈夫…ありがとう」
自然と彼に抱きしめられる体勢になってるんだけど、どことなく落ち着いてボーとしてしまう
「そろそろ上がりましょう…このままじゃ寒いですし」
「うん…」
この体勢のままでもいいんだけど、彼も風邪をひいてしまうとたいへ…ん…?
「え…?」
頭のそれ…
「!!」
今気づいたと言わんばかりの顔でササッと濡れたパーカーのフードで頭と表情を隠してしまう
私を助ける時にフードが取れてしまったみたい
「…あなた……」
ここで何も見てないふりをしていれば…
今が変わっていたりしたかしら?
「…人狼だったの…?」