幼なじみは溺愛王子様
今なんて言ったの……。


聞き間違いとかじゃないよね。



じゃあなんでそんなに嬉しいこと言うの。


そんなこと言われたらドキッとしちゃうじゃん。



「俺はお前に風邪でも引かれて休まれるのが嫌なんだよ。だからこれ使って帰れよ、俺の心配は大丈夫だから」



「…ありがとう結翔」



「別に。気をつけて帰れよ」



「うん、じゃあまた明日ね」



「あぁ」



そして私は結翔から借りた傘を使って家路についた。







雨の日…それはいつにもまして優しさが感じられた日だった。



















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