課長の独占欲が強すぎです。
「前にも……そんな風に言ってましたよね」
高鳴りっぱなしの胸では、それがいつの事だったのか上手く思い出せないけれど、強引な彼の中の躊躇いには何処か心当たりがある。
「恐くないですよ。和泉さんが優しくしてくれれば、私は簡単に壊れたりしませんから」
手を伸ばし男らしく精悍なフェイスラインを指で撫でて微笑めば、和泉さんは無防備な驚いた顔を見せた。
「小夏」
私を呼ぶ声にはさっきよりも愛しさが籠められている気がする。
「大事にする。俺の全てでお前を包んで絶対に守ってやる。お前は俺のものだ」
和泉さんの唇は何度もキスの雨を降らせ、私を大切そうに抱きしめた。それに応えるように広い背中を抱きしめ返せば、今度は情熱的な口付けで唇を塞がれる。
無骨で長い指がそうっとなぞるように身体を辿っていき、広くて厚い手が優しく覆うように膨らみを撫でていった。
緊張もしたけれど、和泉さんは時間を掛けて私に新しい世界を教えてくれて、恋しさと情熱のうちに私たちは遂に身体を結ぶ事が出来た。