課長の独占欲が強すぎです。
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「まだ痛いのか?」
「わ、わりと……でも大丈夫ですから」
噂に聞いていた初体験の痛みは、どんなに優しく時間を掛けられてもやはり避ける事は出来ず、私はシャワーを浴びた後でも拭いきれない違和感にモジモジと内股を擦り合わせていた。
「どれ、見せてみろ」
ベッドの中で彼に身体を寄せて横たわっていたところを、とつぜん布団を捲られガバッと足を掴まれる。
「ぎゃー!! ややややめて下さい!」
いきなりとんでもない格好にさせられそうになり、焦って身体を捩り逃げ出そうとするも和泉さんの手は足を離さない。
「今さら恥ずかしがるな。もう全部見た後だ」
「なんでそういうこと言うんですか! 馬鹿馬鹿!」
悪気はないんだろうけど、時々デリカシーに欠けるのが和泉さんの玉にキズだ。
ジタバタともがく私に可笑しそうな笑みを浮かべ、掴んだ足にキスを落とすと和泉さんはそのまま愛撫を這わせていく。
「ん、あ……っ、」
「それだけ暴れる元気があればもう1回大丈夫だな。心配するな、痛まないように楽しませてやる」
「えっ!? ええええっ!!」
どうやら『一晩掛けて新しい世界を教える』と宣告したのは本気のようで、私は初体験にしてたっぷりとめくるめく世界を知ってしまったのだった。