課長の独占欲が強すぎです。
ゲームの後、近所の居酒屋で行われるチームの飲み会に、和泉さんのはからいで私も参加させてもらう事になった。夢中になって応援した後の冷たいビールの美味しい事といったら……!
大学の同期で構成されているというチームはみんな賑やかで、体育会系らしい豪快さにさすが和泉さんの友達と納得してしまう。
飲み会にはチームメイトの奥さんや彼女さんも多く参加していて、私はその人達と打ち解けてなかなか楽しい時間を過ごしていたんだけども。
「そろそろ帰るぞ」
チームの要でもある和泉さんはビールを2杯飲み終えると、早々に席を立ち上がりみんなを驚かせた。
「おいおい宍尾、もう帰るのかよ」
「お前らにはいつも最後まで付き合ってるだろうが。今日はこれがいるんだ、察しろ」
和泉さんがそう言いながら私の腕を掴んで立ち上がらせると、みんなの視線が一斉にこちらに集中する。そして間髪居れずやんややんやと囃し立てる声が上がった。