課長の独占欲が強すぎです。
ボタンを外されすっかり全開にされてしまった前開きのワンピース。下着姿になった私を見て和泉さんは複雑な表情を浮かべる。
彼が手を出すのを躊躇しているのは私の履いているストッキングだ。
実は以前、ストッキングを脱がせようとして和泉さんは破いてしまった事がある。
薄くて伝線しやすい生地は力のあり余ってる和泉さんにとって大の苦手。使い捨ての安物だったし私はあまり気にしていなかったんだけど、どうやら服を破いてしまった罪悪感を強く感じたらしく、以来彼はストッキングを自分の手で脱がせるのを物凄く嫌がった。
そんな理由で今日も、和泉さんは私の下半身をどうやって脱がせようか苦悩している。
当然こちらはそんなチャンスを見逃すわけがない。
「シャワー浴びてきますねっ」
むこうが躊躇している隙に颯爽と身を翻してベッドから降りた。シャワーからあがれば自動的にストッキングは脱いだ状態になるので、和泉さんももはや反対しない。
「もう夏だ。ストッキングなんざ履かなくてもいいだろう」
シャワーに向かう私の背中に、拗ねたような低い声が投げ掛けられた。