ほろ苦キャラメルマキアート ~コーヒーの香りに誘われて~
彼と出会ったのは1か月以上前だと思う。
そのとき私はずっと好きだった先輩に彼女ができた。
失恋、した。
──────......
「...好きになんてならなきゃよかった...グスッ......」
私は学校から帰る途中で人目も気にせず泣いていた。
何でいつもこうなんだろう...。
好きになった人はいつも私以外の人を好きになる。
大体先輩が思わせぶりな態度とるから...!!
「うぅ~......」
涙が止まらなくなった私は道端で座り込んでしまった。
もう人の目なんて知るか。
私は今泣きたいんだ。
そんな馬鹿なことを考えていると、
「おい」
と、不機嫌そうな声が聞こえてきた。