ほろ苦キャラメルマキアート ~コーヒーの香りに誘われて~


今思えば、あのとき既に惚れてたんだろうなー...。


今こうして毎日通ってるし。


叶うはずないのに...。


「...い」


私と彼じゃ釣り合わないよね。


「...おい」


年の差だって結構あるし......


「...おい!」


「ハイ!!」


珍しく大きな声を出した彼にびっくりして無駄に大きな返事をしてしまった。


あ、ボーッとしてた......。


「これ、いつもの」


「あ...」


目の前に置かれた、いつものキャラメルマキアート。


「いただきます...」と小さく声に出して飲む。


ああ...いつもの味だ。


彼の作るキャラメルマキアートは、少し苦い。



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