幼なじみと不器用恋愛





「あのっ、岡崎中学の者ですけど、同じ中学の人が運ばれたって。」




私がそう言うと看護師さんは少し困ったようにしながら、



「……さんのことでしょうか。」




そう言った。




肝心な名前のとこは聞き取れなかった。だけど聞き取ったとこでどうせわからないから聞き返さなかった。





「はい、お見舞いに来たんですけど……」




「今はまだ……」



謝罪の言葉を言おうとする看護師さんを遮る。




「お願いしますっ!どうしても彼に会いたいんですっ」




私がそう言うと看護師さんは困ったような顔をしてから、



「じゃあ確認を取ってくるので少々お待ちください。」




そう言ってどこかへ行った。




そしてしばらく経つと戻ってきた。




< 234 / 319 >

この作品をシェア

pagetop