幼なじみと不器用恋愛
願い
【綾崎 由奈side】
え、今郁也なんて言った?
私の聞き間違えじゃなかったら、帰るぞって言った?
「なにボーッとつったってんの?帰るって言ってんだろ。」
「え……その、一緒に……?」
私がそう聞くと郁也は呆れたように私を見た。
「家隣なのにわざわざ別々に帰るわけないだろ。あとは歩きながら話そうぜ。」
「う、ん……」
なんで?だって朝会うと明らかに不機嫌になるじゃん。
私のこと嫌いなんじゃないの?
校門を出て周りに人がいなくなる。