幼なじみと不器用恋愛

佐藤くんと教室に戻る。



郁也は……いるね。


そして目が合う。



郁也はジッと私を見つめた後、佐藤くんを見て目をそらした。




ズキ


少し胸が痛む。




「綾崎、どうかした？」



ボーッと郁也を見つめる私を見て不思議そうに佐藤くんが聞いてくる。




「ううんっ、なんでもない！」



笑顔でそう言うと佐藤くんはホッとしたように笑った。




「ならいいや、でも何かあったら言ってね、出来るだけ相談にのるから。」




「あっ、ありがとっ」



佐藤くんはやっぱ優しい。


佐藤くんが幼なじみだったら私は傷つかずに済んだのかな、って私最低だ……