幼なじみと不器用恋愛
佐藤くんと郁也、比べるようなことをして。
ほんと嫌な奴すぎるでしょ私。
佐藤くんと郁也、それぞれのいいところがあるのに。
郁也をチラリと見ると女子たちと話していた。
周りからみると女好きに見えるんだろうけど、
どうも私には作り笑顔にしか見えない。
これは私のただの思い込みなのかな。だけどやっぱなんか違う。
「綾崎、今日一緒に帰らない?」
不意にそんな声が聞こえた。
「へっ⁉︎ さ、佐藤くんと私?」
「うん、嫌だったらいいけど…」
嫌なわけないじゃん。
「帰るっ!是非とも一緒に帰らせてください!」
くいかかるようにして言うと佐藤くんはフッと笑顔を見せた。
「じゃ、また放課後ね。」
「うんっ!」