みじかいにもほどがあるっ!-春夏秋冬-
紅葉に映える京都。
修学旅行。
好きな人と同じ班!
だけど、、、
「無理無理無理!」
私は勇気を振りだせずにいた。
「ただ、御守り買って "はい、あげる!"でいいじゃん。」
友達にそう言われたけど。
そう簡単にはいかないのよ。
いまは縁結びの神社。
の御守りとか売ってるところ。
我が校の修学旅行のジンクス。
お揃いの縁結びの御守りを買って告白!
それでうまくいけばずっと仲いいカップルでいられるんだって。
でもそれはハードル高すぎるし
バスケットの大会があるから
必勝の御守りを買って渡すことにしたんだ。
もちろんお揃いなんて内緒。
それでもハードルたかい!
「そろそろ次まわろうぜー!」
班長が声掛する。
気づいたら時間になってた。
はあー。
違う神社に来たけど
やっぱり買えばよかったかなあとか
後悔ばっかり。
ため息つきながら
1人で真っ赤に染まった紅葉を見上げてたら
ほっぺに何かが当たった。
びっくりして後ろを振り返ると
「いつも一生懸命な女バスのキャプテンにプレゼント。」
ピンクの必勝の御守りを持った彼が立っていた。
「なんで...?」
びっくりしすぎて頭がうまくまわらない。
「御守り買いのがしちゃったんだろ?」
彼が微笑みながら言った。
「自分のも買っちゃった。大会もちろん実力だけどさ、神頼みも少しはしとかないとな。」
そういいながら青い必勝の御守りを見せてくれた。
急すぎて頭真っ白になっちゃったけど涙が出てきた。
「えっ、泣いてる?!」
今度はあたふたする彼。
違う御守りがよかった?とか聞いてくれて
本当に優しいなあと思った。
私は首を左右に降って答えた。
「ありがとう!これのおかげで本当に勝てそう。」
女バスキャプテンのわたしと、男バスキャプテンの彼。
人をまとめるのがあまり得意でない私のいつも相談にのってくれてる。
部員からも信頼されてて思いやりに溢れてる彼。
彼はまた微笑みながら
「男バス女バスどっちも優勝する。約束!」
って指切りしてきた。
彼を好きになって本当によかった。
本当に優勝できたら
もう少しこの恋頑張ってみようかな。
~君と紅葉と御守りと END~