同じ空の下で
「あぁ~~~~~!!もぉ!!」
ある日の昼休み、あたしは気付いたら叫んでいた。
「なに??いったいどうしたの?」
近くにいた洸流がびっくりした目であたしのことを見た。
「なんかすっごく胸がモヤモヤする。なにこれ~。」
「あたしには分かんないよ…空羅の気持ちはさ。」
洸流にそう言われ、よ~く考えてみた。
(こんな気持ちになったのは洸流に好きなんじゃない?って言われてからだよね………?
ってことはあたし涼介のこと好きなのかな?
無理に好きじゃないみたいなこと言ってたからモヤモヤするのかな?)
あたしは他に理由を探してみた。
………………ない。
あたしは気づいてしまった。
自分の気持ちに。
生まれて初めてだった。
人を好きになるなんて。
いつも好きになられてたから。
だから、今まで人を好きになるということがどういうことなのか分からないでいた。