私は何を信じればいいですか?
はっと目を覚ますと、私は勢い良く起き上がった。
「マコちゃんっ!」
ゴッチンッ______
「痛ったっ……」
「うわ………」
おでこを抑えながら見上げると、顎を抑えて希尋が睨んでいた。
どうやら勢い良く起き上がった時に、ぶつかったらしい。
「ご、ごめん」
「……うなされてたから、起そうと思ったのに、なかなか起きないし。
しかも石頭とか………」
うっ………。
大切申し訳ない。
けど、私の頭の硬さは一般的な硬さだからね!
「……スミマセン……。でも何でここに?」
「ベッドで寝てたら、外からゴソゴソ聞こえたから。
カーテンの陰から見てたら、泥棒っぽいなと思って。
君だったけどね」
………何だろう。
馬鹿にされてる気しかしない。
大体希尋だって、今ゴソゴソ冷蔵庫あさってるじゃん。
唇を立てながら見てると。
「チッ………全部賞味期限切れてるじゃん」
あ、スポドリを探してたんですね。
てか、期限切れてるんですね。
私は手に持ったスポドリを見る。
幸い、1つだけ期限が切れていないヤツだったらしい。
かなりぬるくなってるけど、まあいいか。
私がペットボトルの蓋を回すのと、希尋がこちらを振り向くのが同時。
バチンッと目が会う。
ん?希尋がニヤリと笑ったような……
固まった私の手から、スポドリをスルッと抜く。
賞味期限を確認して………
「………私のスポドリが………」
一口飲んだ希尋の顔がしかめられる。
「………ぬるい……」
え、何それ?
勝手に飲んどいて、ぬるい⁉︎
「もう要らない。ん、」
もう要らないって、返されても。
希尋の飲みかけなんか、私もいらないよ!
「私もいらないよ!ぬるいの嫌なら、冷蔵庫のヤツ飲めば良かったじゃん」