私は何を信じればいいですか?
「こら、隆都!女の子のせいにしちゃ駄目だろ」
「うるせぇっ、涼介!どう考えたってこいつが悪いっっ」
ビシッと私を指差す隆都さん。
の、頭をバシッと叩く涼介さん。
「人を指さしちゃいけません!」
丸で涼介さんは隆都さんのお母さんみたいだ。
そう、お父さんじゃなくてお母さん。
「あーったく、もう!わかったよ!」
バンッとカウンターを叩く隆都さん。
「10分だけ待ってろ!」
それからはもう、怒濤。
すごい速さで動き回る隆都さん。
「ごめんね、隆都が迷惑をかけて」
と、爽やかに私に話し掛ける涼介さん。
「俺は涼介って言うんだけど、君は?」
「礼央って言います」
そっかー、礼央ちゃんかー。
そう言って笑うのも爽やか。
うん、名前からして爽やかだもんね。
「あ、因みに俺、隆都の弟」
「……えぇ!?」
こ、こんな爽やかな人と隆都さんが兄弟!?
「ははっ、いい反応するね。礼央ちゃん」
「ち、因みに涼介さんは年は……?」
「俺は高3だよ」
な、なんと。
私と一個しか年が違わないとは。
高3に思えぬ落ち着きぶりです。
「礼央ちゃんは?」
「涼介さんの1コ下、です」