私は何を信じればいいですか?




しばらく歩くと、見慣れた街に出て。

とある店の前で止まりました。

そう、皆さんもご存知。

【Ellmmo】です。

て、え!?

なんでEllmmo??

しかも店の中はガヤガヤと騒がしいようで。

時たま怒鳴り声のようなものも聞こえます。

「…………わかったよ!!行けばいいんだろ!」

そう、そして。

隆都さんの怒鳴り声とともに。

扉がバンッと。

そして、私にガツンと。

ぶつかりそうになったところで。

「うお!?」

希尋が容赦なく扉を蹴りました。

あ、今聞こえた声は隆都さんね。

ゴンッて音も聞こえた気がする。

なんか扉が可哀想だよ。

うん、地味に希尋の蹴りが1番凄かった気がする。

「……あぶねぇな。誰だよ」

頭を押さえて出てきた隆都さん。

「………あ」

「……………こ、コンニチハ」

思わず目を逸らして、片言になってしまったのは、許してほしい。

だって、気まずいじゃん?



「何が『あぶねぇな』だよ。もう少しで当たるとこだったんだけど」

ねぇ、隆都?

そう言って、ブラックスマイルを浮かべる希尋。

怖い怖い怖い。

てか、え?

知り合い、なのか?

あー、もう訳わかんない。

「げ、希尋。悪かったって」





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