私は何を信じればいいですか?


「げ?ふーん。久しぶりに幼馴染み会って、一言目が『げ』。ねぇ?」

今だにブラックスマイル・希尋は、降臨中。

で、その後ろで涼介さんが手招きしている。

「?どうしたんですか」

「さっきは隆都がごめんね」

「いえ、あの。私が、悪かったんです」

勝手にイラついて、失礼な態度をとって。

悪かったのは、完璧に私。

「あいつは、デリカシーとかそう言うの、全然ないから。でも、悪気があるわけじゃない。礼央ちゃんのこと、心配してたこと。気付いてやってほしい」


分かってる。

ちゃんと、分かってたんだ。

「隆都さんが、心配してくれてるのは、分かってたんです。でも……でも、認めたくなかった。」





私が、泣きそうな顔をしてることを。

我慢、してることを。




認めたく、なかった。

気付いて欲しくなんか、なかった。





それは、ちっぽけな私の自尊心。

傷つくことが怖くて、傷つきたくなくて。

だから、否定した。

拒絶した。



「分かってるなら、大丈夫かな。……じゃあ、これは頑張る礼央ちゃんにご褒美。
あいつね________。」



コショコショと耳打ちした隆都さん。

私は、思わず笑ってしまった。



だって、隆都さん________。





さあ、そろそろ希尋から救出しないとね。








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