私は何を信じればいいですか?



「「「「沙由里(ちゃん)っ!!」」」」



で、誰が呼んだのか知らないけど、蘭華の幹部が来て。

冒頭に戻る、と。

「また、あなたですか。私達に関わるのは、もうやめて欲しいんですけど」

と、柿山篠。

いや、私も別に関わりたいわけじゃない。

てか、関わりたくない。

「蘭華追い出されたからってさあ、俺達を恨まないでよ」

これが、青木生。

「本当。裏切った自分が悪いのにねー」

で、私をイラっとさせたのが植草智己。

どちらかって言ったら、私が裏切られた方なんだけど。

「…………何がしたいんだ、お前は」

最後が中山蓮。

「…………やだなぁ、もう」

聞こえないように小さく呟く。

「…………ただの事故って言っても、信じてもらえないだろうけど」


思わず、自分でもびっくりするほど、低い声が出る。

「私も、関わりたい何て思ってないし。関わって欲しくないなら。………………話しかけないでよ」

蓮達を睨む。

睨まれた蓮達は、ちょっと驚いた顔をして。

でも、すぐに睨み返してきた。

「………っ」

その目は、もう仲間を見る目じゃ無くて。

敵を睨みつける瞳。



分かってる。

もう、仲間じゃないことぐらい。

でも。









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