私は何を信じればいいですか?
「それは、そうだけど。別に良くない?」
「良くないから、言ってんの!」
副総長が規律を乱しちゃ駄目でしょ!
と、ボソッと呟く。
いや、希尋の後ろにいた私には、バッチリと聞こえてしまったんですが。
と、希尋の背後でもぞもぞしていると、不意に真生くんとやらと、目がバッチリと合う。
「あ、礼央先輩だ。初めまして」
ふにゃんと笑う麻央くん。
可愛い過ぎです。
「やっぱ美人ですねー。1年生の間でも、めっちゃ綺麗な先輩がいるって、有名だったんですよ」
そうやって笑う麻央くんは、確実に私よりも可愛い。
「はあ………どうも」
ここまで率直に、言われたことはなかったので、流石に恥ずかしいと言うか、なんというか。
「ねぇ、礼央先輩。僕達と一緒に来て欲しいとこがあるんです。来てくれませんか?」
うるっと、クリっとした目で見上げてくる麻央くん。
仔犬みたい。
可愛すぎるし、そんな顔で言われたら、断れないに決まってるじゃん!
「い……いいよ」
「やった。ありがと、先輩」
にこにこと笑う麻央くん。
ほんと。
「……可愛すぎる……(ボソッ」