私は何を信じればいいですか?
「ん?どーしたの、先輩」
「な、何てもないよっ」
思わず、心の声が……!
「俺を挟んで話すの、やめてくんない?」
クイッと希尋が視界を遮る。
「えー、もっと礼央先輩と話したいのに」
希尋の向こう側から聞こえる、麻央君の声。
「後でいくらでも話せるでしょ。ほら、早く行くよ」
と、私の腕を掴んで昇降口へ。
って、ストップ!!
「え、ちょ……、行くって何処に!?」
てか、蘭華がすごい目で睨んでいるんですが。
「倉庫。無理なら、辞めるけど」
蘭華に関わりのあるものを見る度、足が竦んで動かなくなる。
でも、それじゃもう駄目なのだ。
私は、もう蘭華じゃない。
蘭華には、もう“イラナイ”のだ。
彼らが、きっぱりと線引きをした以上。
私も、しっかりと身を引かなければいけない。
だから、ここが分かれ目。
「大丈夫だよ。行こっか」
そう言って、歩き出した私達を止めたのは、彼ら。
蘭華だった。
「待てよ」
鋭い目で、声で。
私を掴む蓮。
「離して」
ありったけの、力を込めて、腕を振りほどく。
「何?私はいらないんでしょ?」