私は何を信じればいいですか?




「礼央ちゃん。一緒に遊ぼうよ!」


それが、マコちゃんとの出会いだった。







それが、私の親友だった。

それが。





____……私が弱いせいで、殺してしまった、親友だった。














夢の中で、私は何度も謝っていた。

背を向けて、遠く離れて行くマコちゃんに。

暫く、私は目を開けてぼんやりとしていた。

夢と、現実の区別が、曖昧になっていた。

「マコちゃん……」

小さく私は呟いて、体を起こす。

その時、もしゃりと手に何が触れた。

「……ん?」

見下ろすと、そこには黒く艶やかなサラサラの謎の物体………ではなく。

伏せた希尋の頭だった。

もしゃり。

ぼうっとしながら、私は手を動かす。

もしゃもしゃもしゃもしゃもしゃもしゃ。

ヤバイ、なんかコレハマるかも。

希尋の髪は、サラサラしていて気持ちいい。

心無しか、いい匂いもする気がする。

私のせいで、すっかりぐしゃぐしゃになってしまった髪を整えてあげながら、ついでに遊ぶ。

てか、これだけやって、起きないとかどんだけ笑

暫くすると、希尋の両サイドにちょーんと、三つ編みが出来る。

「か、かわいい……」





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