Double cherry ~八重桜~

「まあ今日はいいだろう。次はちゃんと時間通りに届けろよ。」

そういって、第2数学準備室の奥の給湯室に糸川が引っ込んでいった。

ってかいつの間にそんな給湯室が第2数学準備室についてたのよ!

と思いながら、そういえばこいつは理事長の義理の息子だった。

と思い出した。

まったく叔父さんも糸川に甘いんだから。

「では、失礼しました。」

そういって、準備室を出ようとしたら、糸川が給湯室から戻ってきて、

「そうだそうだ!今日の夜にお義父さん主催のパーティーが開かれるって聞いたか?」

はぁ

そんなこと初耳なんだけど!

「ってかそれって、私も参加しなきゃいけないの?面倒なんだけど。別に私は分家なんだしよくない?」

「今回は分家も参加する大規模なパーティーらしいぞ。」

と糸川が答えた。

めんどいなー

「詳しいことはお義父さんから連絡行くと思うけど。」

そういってまた、給湯室に引っ込んでいった。

< 7 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop