Double cherry ~八重桜~

観念して、Zionに入ると、

「いらっしゃーい!きゃーめったにこない八重華じゃないのーかわいくなって!」

うげっ

いきなりのご対面だ。

てかこいつZionのオーナー紫苑は正真正銘のお・と・こだからな!

そこんとこ勘違いに注意してね。

あーー

そんなこと考えている間に、メイクが終わり、ドレスを選んでいるところだった。

「あの青のやつがいい!」

私が指差したドレスは、あまり派手ではない落ち着いたブルーに、繊細な刺繍が施されている。

「なにいってんのよーこんな地味なやつより、これね」

そういって紫苑が指差したのは、真っ赤なドレスで、体のラインが結構出ているものだった。

なんで私がこんなの…

と思ったが抵抗するだけ無駄なことを知っているので、着替えて、紫苑の前に出ていくと、

「かわいいわーさすが八重華ちゃんねー」

「お嬢様終わりましたか?」

そういってZionに入ってきたのは、秋庭だ。

「終わったよ。」

そう答えると、

「では、参りましょう。」

そういって車に乗り込み、パーティー会場に向かった。
< 9 / 9 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop