「離れるの禁止って、言ったよね……っ」


「…………………なんで付いてくんの」


『え?伊織くんが大好きだからです』


「頭、大丈夫?」


『ちゃんと、髪型気にしてるんですよ!伊織くんと会うときは!』



(いや、聞いてないから)



『それに伊織くんは、私の恩人ですっ』


「…………恩人って」


『いや、神様ですね!』


「………もういいよ、うるさい」



(神様ってなんなの)



『照れなくてもいいですよ!』


「………照れてないんだけど。ほんっとうるさい」





__あの時は、コイツがこんなだなんて知らなかった。




< 5 / 32 >

この作品をシェア

pagetop