両片想い





「希美ちゃん、暇なときはいつでも遊びにきてくれや〜。
ばあちゃん、いつも暇なもんやから希美ちゃんが来てくれると嬉しいわぁ」



あたしよりも背が低くて、小柄なおばあちゃんに手を握られながらそう言われた。



手もシワシワで、でも分厚くてあったかい手。



やっぱりなんだか安心できてホッとした。




「うん!暇なときはいつでもいくよ!」


あたしがそう言うと、梅おばあちゃんはにっこり笑って「ありがとう」と言った。



嬉しそうにニコニコ笑っていて、なんだか可愛い。


おばあちゃんがいたら、こんな感じなのかな。



あたしのおばあちゃんはどっちも小さい頃に亡くなっているからあまり覚えていない。



だからまるで本当のおばあちゃんが出来たみたいで嬉しい。





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