両片想い
ハテナが浮かぶ






芹沢くんはいつも学校では机に伏せて寝ているか、肘をついてボーッとしてるかのどっちか。




みんなからは慕われているみたいで、よく話しかけられている。



でも芹沢くんの態度は素っ気なくて、


ちっとも笑わない。




相づちをうつくらいしかしてないし、喋っても相変わらずムスッとした声。





それでもみんな、芹沢くんの事か大好きみたいで、いつも隣の席は人で溢れている。





わかんない。


芹沢くんの良さなんてわかんない。




いつもムスッとしてて、無愛想な人といるなんてあたしは無理。




なにが楽しいの?



ちっとも笑わないのに。




あたしは苦手。



芹沢くんもきっと、私のことが苦手。



いや、嫌いなんだと思う。



だってあたし、「最低」だもん。








< 50 / 55 >

この作品をシェア

pagetop