両片想い
ハテナが浮かぶ
芹沢くんはいつも学校では机に伏せて寝ているか、肘をついてボーッとしてるかのどっちか。
みんなからは慕われているみたいで、よく話しかけられている。
でも芹沢くんの態度は素っ気なくて、
ちっとも笑わない。
相づちをうつくらいしかしてないし、喋っても相変わらずムスッとした声。
それでもみんな、芹沢くんの事か大好きみたいで、いつも隣の席は人で溢れている。
わかんない。
芹沢くんの良さなんてわかんない。
いつもムスッとしてて、無愛想な人といるなんてあたしは無理。
なにが楽しいの?
ちっとも笑わないのに。
あたしは苦手。
芹沢くんもきっと、私のことが苦手。
いや、嫌いなんだと思う。
だってあたし、「最低」だもん。