【完】魅惑な藍の海の恋心色。
わたしは首を傾げる彼に、とりあえず起こした理由を説明する。
「こ、ここは保健室です。えと……た、体調悪いみたいなのに、起こしてごめんね。あの、保健室を利用した場合、ここに名前を書いて欲しいなぁー……なんて。」
そう、説明しただけ
なのに……。
「ねぇ、もしかして誘ってる?」
「ふぇ?」
っ…………!?
気づけば、わたしの唇は奪われてた……。
「な、ななななっ、なにっ!?」
驚きと動揺と、唇同士が触れた恥ずかしさで、勢いよく後ろに下がる。
「何って……キス?」
そ、それぐらいわたしでも分かるよ!
聞きたいのは、そういう意味じゃなくて……。
「……物足りない?」
口をパクパクとさせて、
黙り込んでいたわたしの顔を覗き込み、目の前は彼はそう言ってまた、唇を重ねて来る。
それも、さっきよりも深く
甘く……。