【完】魅惑な藍の海の恋心色。
そんなこと、本当は思ってないくせに。
もし思ってたとしても、わたし以外にも言ってそう。
だって三木くん、タラシだもん。
三木くんは学校一の色っぽい男で、みんなはそんな三木くんの虜……。
三木くんだって、男。
可愛い子や美女にたくさん言い寄られて、悪い気はしないはず。
言い方は悪いかもしれないけど、より取り見取りだ。
……そんな中から、三木くんがわたしを選んでくれるなんて思ってない。
思えない、ありえない。
三木くんは、酷い人。
「わたしも……。」
自分にその気は無いくせに、わたしの心は攫って行くんだから。
「……わたしも、会いたかった……。」