【完】魅惑な藍の海の恋心色。





「っ……!!」



三木くんは……っ?



落ちる直前、三木くんがわたしに手を伸ばしていたのを見た。


こっちに、飛び下りて来ていた……!



18年前、お母さんを亡くしたときと同じ状況に背筋が震える。



「せん、せ……。」



そのとき、小さく声がした。



「三木くん……!!」


「せんせい……怪我、してない?」



わたしが倒れていた場所とは少し離れた場所で、

三木くんは壁に体を預けていた。



「わ、わたしは平気! でも三木くん……足……!」



三木くんの左足からは、有り得ないほどの血が流れている。


もしかしたら、折れてるのかもしれない。



腕や体にも、擦り傷はたくさん見られるけど


大きな怪我はパッと見たところ、足だけなみたい。





< 129 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop