【完】魅惑な藍の海の恋心色。
「っ……!!」
三木くんは……っ?
落ちる直前、三木くんがわたしに手を伸ばしていたのを見た。
こっちに、飛び下りて来ていた……!
18年前、お母さんを亡くしたときと同じ状況に背筋が震える。
「せん、せ……。」
そのとき、小さく声がした。
「三木くん……!!」
「せんせい……怪我、してない?」
わたしが倒れていた場所とは少し離れた場所で、
三木くんは壁に体を預けていた。
「わ、わたしは平気! でも三木くん……足……!」
三木くんの左足からは、有り得ないほどの血が流れている。
もしかしたら、折れてるのかもしれない。
腕や体にも、擦り傷はたくさん見られるけど
大きな怪我はパッと見たところ、足だけなみたい。