【完】魅惑な藍の海の恋心色。
side 小河藍
初出勤から早5日目
あっという間の5日目
わたしは思い知りました。
〝彼の近くにいてはいけない〟ことを。
「こーがわせんせー。」
来た……!!
いつもと同じ、1限目が始まる直前に来た彼。
わたしは布団を、一層深くかぶる。
ちなみに、わたしが今いるのは、保健室のベッド4つある内の1番奥。
4日前、ちょうど彼が寝ていたベッドだ。
今からわたしが行う作戦は、名付けて
病人に成りすまし作戦!!
こうやってベッドに潜って、〝小河藍〟は不在のふりをする。
そして本当はベッドの中にいるわたしは、このまま病人のふり!
万が一、彼がカーテンを開いたとしても
いきなり布団を引っぺがすような、失礼なことをしない限り
わたしの存在はバレないわけ!!
これぞ完璧な作戦……!