【完】魅惑な藍の海の恋心色。





side 小河藍





初出勤から早5日目

あっという間の5日目


わたしは思い知りました。



〝彼の近くにいてはいけない〟ことを。



「こーがわせんせー。」



来た……!!



いつもと同じ、1限目が始まる直前に来た彼。


わたしは布団を、一層深くかぶる。



ちなみに、わたしが今いるのは、保健室のベッド4つある内の1番奥。


4日前、ちょうど彼が寝ていたベッドだ。



今からわたしが行う作戦は、名付けて

病人に成りすまし作戦!!



こうやってベッドに潜って、〝小河藍〟は不在のふりをする。


そして本当はベッドの中にいるわたしは、このまま病人のふり!



万が一、彼がカーテンを開いたとしても

いきなり布団を引っぺがすような、失礼なことをしない限り


わたしの存在はバレないわけ!!



これぞ完璧な作戦……!





< 16 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop