【完】魅惑な藍の海の恋心色。
そのあと男の人にはもう一度御礼を言い、2人で緒花さんの店に戻った。
ちなみに言うとカメラは戻ってきたけど、写真は恥ずかしくて見てない。
ていうか、一生見れない気がする……。
「あらまぁ、何か良いことでもありんした?」
「えっ!」
「顔、赤こうござんす。」
……なんて、緒花さん達にもからかわれる始末。
凛子さんにはケラケラと、店員とは思えないほど豪快に笑われた。
凛子さん、すごく笑い方がユニークな人だったな……。
――それから、時間はあっという間。
「……相変わらずの荷物ですね。」
「あ、智樹。」
なんだか久々に見た気がするね。
「持って!」
「は?」
「重いの! これと、これとこれと……。」
「ちょっと待て。どんだけ持たせる気だ、バカ。」
失礼な、智樹よりかは頭いいもん。