【完】魅惑な藍の海の恋心色。
side 小河藍
「……よしっ、行くぞー!」
鞄を握りしめて、深呼吸して
いつかの朝礼台でした挨拶のときみたいに、心を落ち着かせる。
……まぁ、あの時は失敗しちゃったんだけど。
昨日東京に着いてから、三木くんとは一度も顔を合わせてない。
このまま、三木くんと三木くんのご両親に、謝罪に向かった方がいいのか
それとも一度帰宅して、少しでも荷物と身なりを整えてから出向く方がいいのか
悩んでいると、校長先生に呼ばれた。
「三木海人くんは、このままご両親の方と一緒に病院へ直行するみたいです。小河先生は明日、事前に連絡を入れてから三木家に向かって下さい。」
「はい……。」