【完】魅惑な藍の海の恋心色。
目の前には一軒家と、〝三木〟と書かれた表札。
住所も間違いないし、ここだよね……。
おそるおそる、インターホンに触れる。
――ピンポーン...
「……はぁーい!」
出たのは電話と同じ声の女の人
三木くんのお母さんだ。
「はっ、はじめまちっ!」
か、噛んだ……!!
「はじ、めまして……! み、三菱高等学校から来ました。こがっ、んんんっ! 小河とっ、言います……!」
「……ふふふ。はい、小河先生ですね。少々お待ちください。」
しかも笑われた……。
うううっ、なんでっ、
なんでこんな大事なときに噛んだの、わたし!!
ここが学校、もしくは三木くんのご両親が厳しい人であれば、門前払いもいいとこだ。