【完】魅惑な藍の海の恋心色。
ガチャ...
「いらっしゃい、せんせー。」
「み、三木くん!」
てっきりご両親の方が出てくると思っていたのに、
扉を開けて顔を出したのは、まさかの三木くん御本人。
し、私服姿だ……!
カッコイイ……。
「ふふ、見惚れてる?」
「!? ち、ちがっ。」
「オレに見惚れるのはあと。せんせ、こっち。」
熱くなった顔を手の平で隠す。
三木くんはそんなわたしの背中に手を添え、まるでどこかの英国の紳士のように
わたしを三木家へと招き入れた。
「おっ、お邪魔しま、す……。」
ご、ご両親が怖い人だったらどうしよう……
とても厳しい人だったらわたし、泣くの我慢できる自信ないよ……。
「そんなに緊張しなくても大丈夫。ほら、おいで。」