【完】魅惑な藍の海の恋心色。
気付けば、12時半を過ぎていた。
「えっ、もうこんな時間!?」
三木くんと奈緒さんの会話は、聞いてるだけで楽しくって
すぐ取り込まれてしまう。
「せんせい、そろそろ帰る?」
「えぇ〜っ!! 帰っちゃうの……?」
奈緒さんが瞳を潤ませて聞いてくるけど
あんまり長居するのも、三木くんに悪いし……。
「わがまま言わないの、母さん。オレもこれから用事あるし、せんせいも忙しいんだから。」
忙しいって言っても、このあとは里佳子ちゃん家にお土産持って行くだけどね。
あとは家でのんびりする予定。
「……じゃあ、海人だけ行ってよ。」
「え。」
「は?」
「せんせーは絶対返さないんだから!!」
え、えぇー…………。