【完】魅惑な藍の海の恋心色。
「何言ってんだよっ母さん。そんなの出来るわけないだろ。」
「あら、どうして? 海人はせんせーの保護者でもなければ、せんせーはまだ何も分からない未成年でもないわよ?」
黙っているわたしを余所に、三木家の2人は何やら不穏の空気のまま言い合いを始めた。
「そういう意味じゃなくて! 母さんとせんせいを2人きりにするのが不安なんだよ!」
「不安って何よ不安って。別に危ないことするわけじゃないんだから! ちょっと話すだけよ!」
「あ、あのー……。」
「もう充分話しただろ! これ以上何を話す必要があんだよ!」
「何だっていいじゃない! 女同士、つもる話があるのっ、察しなさいよ!」
………………。
「察せるわけないだろっ、母さんの頭の中いつもお花畑じゃないか!」
「お花畑って……! 私が何も考えてない平和ボケしてる人みたいじゃない!」